gt0163 メロ譜でソロギター(February 19, 2009)
ソロギターの良し悪しは、曲のアレンジによるところ大です。難しいアレンジが良いかというと、必ずしもそうではありません。私はできるだけ簡単なアレンジのもので、自分なりの味付けをするようにしています。しかしアレンジ譜の場合、通常は初見で演奏するという訳にはいきません。
歌謡曲の場合は、幸いに易しいキーで統一されたメロ譜曲集があり、大抵初見で弾くことができます。ジャズも初見で弾きたいと思っていたら、同じようなことを考える人が居て、ギター・リードシート奏法というものがあります。でもやっぱりコードの押さえ方の得手不得手には個人差があり、自分なりの方法を研究する必要があるようです。
ジャズメン必携のTHE HANDBOOK OF JAZZ STANDARDSという曲集があります。これ1冊あれば、日本のどこに行ってもジャムセッションに参加できるという、超メジャーな曲集です。
ジャズの場合は通常管楽器がメインになるので、曲のキーは管楽器に合わせたフラット系が多いのです。bが3個のEbは、アルトサックスでは#もbも付かないので特に多いようです。ところがガットギターでのソロの場合は、低音の開放弦を使う関係で、#系のキーが多いのです。#が3個のAや、#が4個のEなどのキーは、ガットギター・ソロのアレンジ譜では良く出てきます。Ebのキーは開放弦はほとんど使えないので、ローポジションでソロを弾くのはまず無理なのです。
という訳で、まず THE HANDBOOK OF JAZZ STANDARDS の曲を弾き易そうなキーに移調してみることにしました。すると・・・おお、できるではありませんか!初見でもソロで弾けそうな曲がまたたく間に20曲くらいできてしまいました。
こうなると欲が出てきますね。アレンジ譜を参考にして、コードにテンションノートを加えたり、経過和音を入れたり・・・。なんと、メロ譜だけで、アレンジ譜とほぼ同じように演奏できるものがあります。
+5、-5、11、13などのテンションノートがふんだんに出てきます。-13は+5と同じなので・・・と、難しいコードの新しい押さえ方も幾つか覚えてしまいました。
アレンジ譜はたとえ暗記したとしてもレパートリーが1曲増えるだけですが、メロ譜だけでソロが1曲できるようになると、コードの押さえ方などの応用は無限です。でも左手の押さえ方を考えながら弾かなければいけないので、テンポの速い曲は無理ですね。
あまり高望みしないことにしますか。アルトサックスソロで一世を風靡した「Left Alone」、甘いメロディーの「Romance」などが、メロ譜だけでギターソロできるというのは素晴らしいことです。
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