gt0099 手くせ、指くせ(April 30, 2007)
手くせ、指くせといっても、人差し指がカギ形に曲がる、手くせが悪い人の話とは違いますよ。
ジャズはアドリブが生命であることは言わずもがなですが、さてアドリブをどうやって練習したら良いのでしょう?アイオニアン、ドリアン・・・などの各種スケールの練習、コードとコード進行の勉強、コードのアルペジオの練習etc.・・・。どれも重要ですね。
でも、文法を勉強したり発音を練習したりしても、外国語を話せるようにはなりません。そんなことよりも、単語を羅列するだけでも、外国人と会話ができたりします。そう、単語を覚えることが必要なのです。ジャズのアドリブの練習の過程では、リックと呼ばれる短いお決まりフレーズをいかに沢山覚えるかが大事なようです。
リックって?手くせ、指くせのことですよ。楽器をやる人なら、楽器を持って無意識に出す音は、良くも悪くも、手くせ、指くせが付いているフレーズです。大抵ワンパターンですね。個人的な「くせ」だから直さなければいけないのかと思ったら、どんどん新しいくせをつけないとダメという訳です。
くせをつけるには、とに角楽器に触って音を出さなければいけないのですが、「手くせ、指くせ」の数が増えてくると、それを適当に繋げると色々な長いフレーズが出てくるという訳です。
アップテンポの曲は、次はこの音を出そうと考えていたのでは間に合いませんから、ある程度適当に音を出すしかありません。適当といっても、実際は「手くせ、指くせ」が付いているフレーズしか出てきません。一つ一つの音は大して重要ではなく、かたまりとして出てくる音がスイングしていれば良いのです。
手くせ、指くせをつけ、理論くそくらえで馬鹿の一つ覚えで音を出し続ける練習をしない限り、アップテンポのジャズをアドリブするのは不可能でしょう。自分が「カッコ良い」と感じたフレーズは理論的にも絶対に正しいのです。
というようなことがこの年になって少しづつ分ってきて、理論くそくらえで音出しをしている今日この頃でした。
人生に遅いということはない!!
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