gt0030 木琴でのジャズライブを聞いて(June 27, 2005)
今年の5月14日(土)、多賀の小料理店「味春(みはる)」で始めてのソロギターライブをやり、好評だったので6月11日(土)に2回目のライブをやりました。次は7月9日(土)の予定です。
最初の時のお客さんにK.S.さんという近くの町工場の社長さんが居て、貰った名刺の裏に「I Love Jazz」と書いてありました。河原子の方のレストランで良くジャズライブのプロモートをしているということで、そこでやってみないかというお誘いがありました。
河原子十文字のすぐそばの「木琴」というレストランです。外から見る限り、こじんまりしたログハウス風の感じの良いレストランです。やってみたいとは思ったのですが、しばらくは予定が詰まっていました。
「味春」での2回目のライブの時にもその方が見えられており、6月18日(土)の「木琴」でジャズライブをやるとのことで、案内のパンフレットを貰いました。女性ボーカルが来るようです。
当日はJR日立駅前のホテル日航日立(旧ホテルサンガーデン)で私の所属している会社のOB会があったのですが、幸い16時始まりだったのでそろそろ終わりの18時過ぎに抜け出して電車に飛び乗り、JR多賀駅に迎えに来てもらった家内ともども「木琴」に行きました。
予約客のみということでしたが、幸いにプロモーターのK.S.さんに席を確保してもらうことができました。1ドリンク、軽食付で一人\3500です。想像していた以上にこじんまりした店ですが、ログハウス的でなかなか感じが良い店です。
開演19時なのですが、定刻になってやっとジャズのBGMが流れてきました。あれ、19時というのは音楽を流し始める時間だったのかと少し不満に思いましたが、ともあれ少し待って、19時10分頃にバンド演奏が始まりました。
Sax,Piano,Bassのトリオです。ドラムスがありませんが、まあこの編成なら十分にジャズができます。Sax奏者がリーダーのようで、テナー、ソプラノ、ウインドシンセの3種類の楽器が置いてあります。通常のソプラノサックスはクラリネットのように真っ直ぐな形状が多いのですが、置いてあるものは小さくてもテナーサックスと同じ形をしており、こだわりが伺えます。
テナーサックスとソプラノサックスを持ち替えながらの演奏ですが、かなりのテクニシャンです。ピアノは若い女性で、ジャズピアニストのような感じがしませんが、まあそのうちに持ち味が出てくるのでしょう。ベースは若い男性で、勿論ウッドベースです。ところが不思議なことにベースの弦が1本足りません。普通は4本なのですが、高い方から2弦目がないのです。別に支障があるような弾き方ではなく、何か思惑があって2弦を弾かないようにわざわざつけていないのか、あるいは単に切れてしまったのか良く分りません。大洗の方で活動しているバンドだということでした。
バンド演奏で3曲が終わったとき、主役の女性ボーカルが出てきました。千葉から来たということですが、かなり慣れているジャズシンガーだと感じました。
残念なことに、ボーカルのバックに回ったときは、サックス奏者はウインドシンセに持ち替えます。言わば電気クラリネットという感じですが、シンセという名前がついているように、電子的に色々な楽器の音をだすことができます。良かったのはたまに出てくるビブラフォーンの音色と、面白かったのはベースソロの後を引き継いだドラムソロです。まさかドラムスの音まで出るとは思いませんでした。
しかし電子的に作った音であり、生のサックスで演奏しないのが非常に勿体無いと思いました。ウインドシンセはアンプを通しているのですが、演奏者は分っているのか分らないのか、客席を向いたスピーカーからはひときわ大きな音がでています。多分そんな大きな音が出ているとは分っていないのでしょう。
言ってあげた方が良いのか言わない方が良いのか、休憩時間にプロモータに少し話ししたところ、ウインドシンセは使わない方が良いとやはり感じているようでした。
期待外れだったのはピアノです。控えめに一定のリズムのバックをやっているのですが、ジャズ風のバッキングではありません。アドリブの順番が回ってきたところでは、単にメロディーをやっているだけです。譜面の場所を間違えるようで、ときどきベースマンに譜面を指差されていました。
そのお母さんという方が聞きに来てて、後ろの方から聞こえてくる話声によると、クラシックから転向してまだ日が浅くその日が初デビューということでした。
やっぱり・・・。サックス奏者が苦労して指導している様子が目に浮かんできます。サックスがメインのトリオなのでピアノが表に出る必要は無く、とに角一定のリズムを刻んでいろというところなのでしょう。後半ではさすがにいらいらしたのか、ピアノソロを抜かしてベースソロに入るよう指示をしていました。
ウインドシンセを多用していたのも、変化をつけるために仕方なかったのかもしれません。このピアノがそれなりのバッキングとアドリブソロができるようになるにはどのくらいかかるか・・・?自分の場合はどうだったかを考えると気が遠くなりそうです。
終わった後の率直な感想は、ピアノレスでテナーサックスとベースのデュオに撤して欲しかったということです。ボーカルは自分でピアノを弾きながら・・・。このくらいの歌い手なら十分にできそうです。
ところで「木琴」経営者の奥さんは家内の知り合いでした。すごいギタリスト(?)だと私の話を聞いていたらしく、ジャズ、フラメンコ、ポピュラー、演歌・・・と書いてある私の名刺を見て、是非やってほしいということでした。
店としては来るもの拒まずで、いつでも良いということです。
プロモータと相談して近いうちにやってみたいと考えている次第です。
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