gt0167 練習してはダメ、練習しなくてもダメ(April 24, 2009)
以前番外の記事に書いた「ジョージ大塚のパラドックス」とは次のようなことでした。
1.「練習で覚えたことを本番で披露」というのはダメ。
2. 従ってジャズは(本質的に)練習できない。
3. 「俺」はいつも練習を欠かさない。
練習してはダメ、練習しなくてもダメ・・・・・。
う~ん、この禅問答は奥が深いですが、私も含めてほとんどの人は「練習しなくてはダメ」が正解のようです。「練習してはダメ」はよっぽど練習が好きな練習マニアか、あるいはインスピレーションだけで生きていける才能を持った人にしか当てはまらないでしょう。
ジャズは即興演奏(アドリブ)が生命ですが、その方法は大きく分けて二通りあるようです。一つ目の方法は、幼児が単語を少しづつ覚えるように、リックという短いフレーズを沢山覚え、それらを繋げてアドリブ演奏することです。覚えたリックが本番でスムーズに出てくるように、かなりの練習が必要です。
もう一つの方法は、本番中に頭に浮かんだメロディーをそのまま演奏する方法です。どんなメロディーが浮かぶかは感性の問題ですが、曲を解釈し手で表現するための高度な技術が必要であり、やはりコンスタントな練習が欠かせません。
音楽に限りませんが、上手な人ほど良く練習しますね。それでもプロは毎日々々が練習であり、練習しないと上手にならないという点からすると、アマチュアがプロのレベルに達するのは、一生かかっても不可能であるということは肝に銘じておく必要があります。
私自身を振り返ってみると、予め覚えておいたアドリブのフレーズは、本番ではなかなかうまくいきません。練習が足りず、自分のものになっていないということでしょう。何も考えずに演奏したときは、聴いた方も心地良く感じていただけるようです。しかし練習していないと、指が思うように動きません。
私の結論は、何が何でも「練習しなければダメ」です。
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