gt0092 ジャズ・ギタリスト「ジョー・パス」(February 1, 2007)(November 10, 2009 追記)
名ジャズ・ギタリスト「ジョー・パス」のアルバムに、「ヴァーチュオーゾ」というのがあります。お馴染みのスタンダードをジャズ・ギター一本で朗々と歌いあげています。私が始めて聞いたのは比較的最近です。ものすごく早いパッセージをいとも簡単に弾いているというのが最初の印象です。すごい!!の一言で、正にジャズ・ギターの名人です。
これが大評判となり、その後シリーズものが幾つか発売されているようです。
ギターはGibson ES-175だと思います。アンプを使わず、生でマイク録音です。良い音が出るアンプを探すのが恥ずかしくなります。アンプは音を大きくできれば良いのであって、エフェクターなどを使うのは邪道だということが良く分ります。ハウリングを抑えるため、ギターの胴に何かバンドを巻いているようです。
私も以前、安物のアンプを使っていたときに、ハウリングを抑えるためにfホールを透明の厚手のビニールシートでふさいでいたことがありました。
追記(November 10, 2009)
ギターの胴にバンドを巻いているのはハウリングを抑えるためではなく、ピックガードがカタカタ鳴らないようにするためだそうです。JOE PASS Memorial Hallの筆者Tabo Oishiさんに教えてもらいました。その後ジョー・パスはピックガードを外したそうですよ。確かにピックガードが付いていないギターを持っている写真がありますね。
実は、もっと前に聞いて感銘を受けたのが「アンフォーゲッタブル」で、珍しくガット・ギターのソロ演奏です。最初は「マイ・ロマンス」です。え!ガット・ギターでこんな風にジャズが弾けるのか!!「ラウンド・ミッドナイト」「枯葉」などスタンダード曲ばかりで、すっかりとりこになってしまいました。
わたしのアイリバーには全曲をインプットしてあり、毎日の通退勤で聞いています。
ジョー・パスの死後、録音されていたものが見つかったのだそうです。演奏しているジョーパスの息づかいが聞こえてきます。ときどきネックをこする音がします。
特に高級テクニックを使っているわけではないのですが、私は超絶技巧の「ヴァーチュオーゾ」よりもこちらの方がずっと好きです。さりげなく、淡々と弾くのがいかに難しく、且つ味わいがあるか、私には良く分るのです。
ジャズ・ボーカル、エラ・フィッツジェラルドとのデュオのCDもかなりの評判と聞きました。今度是非聞いてみたいと思います。
良いものはやっぱり良いですねぇ。本物に触れるのは、いつになっても遅くはないと自分に言い聞かせています。
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