gt0078 ヴァイオリニスト「川井郁子」(October 30, 2006)
良いですねぇ、素晴らしいですねぇ、ヴァイオリニスト/作曲家「川井郁子」。最近は俳優業もこなしているようです。才能ほとばしる、本当に魅力的な人だと思います。
1994年「Ikko」の名前でデビューするも、"与えられたものを弾く"ことへの戸惑いを感じ始め、"自分の音楽"を模索する苦悩の日々が続く。そんな折、バンドネオンによるタンゴ演奏のCDを聞いて、体に戦慄が走ったそうです。ついに自分の進むべき方向を見つけたのですね。
2000年本名「川井郁子」で再デビュー。それからはほとばしる才能を見事に開花させ、クラシックとしては異端の独自の音楽世界を築いて、今や日本を代表するエンターテイナーです。
以前、テレビ東京でやっていた番組「ミューズの楽譜」を見始めてから、すっかりとりこになってしまいました。最近「川井郁子」の特集番組を見たのですが、上記のことはそのときに知りました。
ちなみに演奏中いつも胸をそらせて口を半開きにしているのはことさらセクシーに見せようとしているのではなく、重度の蓄膿症(副鼻腔炎)で、普通の姿勢では演奏中に呼吸困難になるのだそうです(???)。どこかに書いてありました。
音楽に限らず、人まねではなく自分のものを見つけることはとても重要なことと思います。ただし基礎技術を習得するのは大事で、基礎ができていないと独りよがりになってしまいます。
ただし、先人の技術をそんなに簡単にマスターできるわけはなく、ややもすると一生技術の勉強で終わってしまいます。
その兼ね合いが難しいのですが・・・、と言うと常識的なのですが、どうも違うような気がします。
何かをやるのは自分がやりたいからやるのであって、他人に見せるためではないのではないか・・・。自分の内面からほとばしるものを表現するのに、"一生勉強"と考える人も居るだろうし、"一見奇異な行動"に移る人も居るでしょう。たまたまその中に時流に乗る人が居るだけなのでは。
「川井郁子」さんは、コンサートでは自分が楽しくなければ聞いてる人が楽しい訳はないといつも考えているそうです。そのコンサートを見た人の話では、圧倒的な存在感で、凄みさえ感じるということです。
「ありのまま 思いのまま 感じるまま」は究極なのです。
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