gt0005 クラシックギターの弦の張り方(February 26, 2003)
クラシックギターは、ガットギターと称されるように、昔はガット(羊の腸?)が弦として用いられていましたが、最近ではもっぱらナイロン弦です。新しい弦と付け替えたときに困るのが、ナイロンの伸びによりしばらく音が安定しないことです。
弦の寿命は、毎日ギターを弾いている人たちは1ヶ月とか言っていますが、ちょうど音が安定する頃で交換するには勿体無い感じです。私は何年も弦を張り替えないことも良くありますが、気が付いてみたら音がかなりへたっていたこともありました。弾きたいと思うときに弦のへたりに気がつき張り替える訳ですが、音が安定しないために思うように弾けないということが毎度のことになっています。音が安定し易いという弦を使ってみても大して変わりません。
最近インターネットオークションで幾つかクラシックギターを手に入れており、インターネットでクラシックギターに関する記事も良く読んでいます。その中におっとありました。「クラシックギターのナイロン弦は当然伸びるが、張っている部分のみではなく、糸巻きに巻きつけている部分も伸びる。」という記事です。
それではっと思い当たりました。通常弦は長めなので、余計な部分を切ったり巻いておいたりしますが、時間があるときは丁寧に糸巻きに全部巻きつけることもありました。張ってある部分は比較的短日時で伸びきるのですが、糸巻きに巻いてある部分は少しづつ摩擦に打ち勝ってすべりながら伸びるので、糸巻きに何周も巻きつけているといつまでも伸びつづけるという理屈になります。それでやっと分りました。
別の記事で「糸巻きに今にも外れそうなくらいにほんの少ししか巻きつけていない方が居ますが、私はそれは邪道だと思います・・・」というのがありました。プロのクラシックギタリトが演奏会の直前に弦を張り替えることがありますが、正にそのような巻き方でないと演奏途中で音が狂ってしまうのでしょう。
正に目からうろこ状態です。クラシックギターの弦の張り方など初歩の初歩・・・と思っていましたが、他にも色々とテクニックがあることを知りました。そこで最近は、弦を目一杯張った状態で糸巻きを回すようにしています。それでも所定の音に達するまでには、糸巻きをかなりの回数回さなければなりません。以前よりは弦を張り替えた後の音が安定しているように思います。
今までは、冗談ではなく、本当に1年経ってもまだ弦が伸びているという状態でした。知らないということは恐ろしいことだと、また実感しました。演奏会直前に弦を張り替えるには、まだ何かテクニックがあるような気がしています。
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