bg0034 参考書(November 1, 2006)
勉強家はどこにも居るようで、私の会社でも机の上にずらっと専門書を並べている方が居ます。
どうしてそんなに持っているのか不思議に思ったことがあるのですが、新しい仕事を始めるときや疑問点があったときなど、それに関する専門書を買っているようです。一度に買うのは1冊か2冊でも、長い間に段々増えてくるようですね。
それにひきかえ私はというと・・・仕事に関する専門書をほとんど買った記憶がありません。
ときどき参考にする(していた)本というと、例えば次のようなものです。
(1)額田巖著「電氣過渡現象」昭和19年(初版昭和15年) 有限会社修教社書院 九圓貳拾錢
(2)矢野健太郎著「微分方程式通論」昭和25年再版 株式会社東海書房 四百圓
(3)竹山説三著「電磁氣學現象理論」昭和39年(初版昭和19年) 丸善株式会社 \1,500
私が買ったのは(3)だけで、(1)と(2)は入社当時の上司のもので、その方が引退した後は勤務場所が変わる毎に持ち歩いたこともあり、何となく私のものになっています。旧漢字の参考書を読んでいるなんて、何だか骨董品のような人間ですね。還暦を過ぎたばかりの世代は旧漢字を習ってはいないのですが、何となく理解でき、読むのに不自由はないようです。
全く勉強していないかというと・・・・・・、う~ん確かに会社の門を一歩出た後に勉強したという記憶はほとんどありません。その代わり仕事で出た疑問は、納得するまで徹底的に追及します。著名な大学教授の書いた専門書に大きな間違いが20ページも続いているのを見つけたことがあり、有名な先生が書いたどんな専門書でも式を追って自分が納得するまでは信用できないのです。
定年後の現在もスペシャリストとして通用しているのは、このような姿勢の積み重ねかなと感じています。
「考えろ! 考えろ!! 考えろ!!!」 分らない・・・??、何だこれは・・・・・・???、あーでもないこうでもないと考えた末に行き着いた結論は、本物です。エネルギー保存則まで立ち返ってたどり着いた結論は揺るぎありません。
自分を信じなくてどうしましょう。30年以上もやってきた自分の専門に関して、自分より詳しい人は居ないのです。
しかし、このような我が道を行く人ばかりでは困るのも事実です。事あるごとに専門書を買って勉強する人が居ないと会社は成り立ちません。
色々な特徴、個性がある人が居て、強くて大きな輪ができあがるのですね。
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