bg0062 羽生善治永世名人が誕生(June 21, 2008)
同年令の宿命のライバル森内俊之名人を破って、羽生善治永世名人が誕生しましたね。少し調べてみたのですが、これまでの経歴や戦歴に改めて驚嘆しました。
将棋界の7大タイトル竜王、名人、棋聖、王位、王座、棋王、王将の全てを25才の若さで独占したのはまだ記憶に新しいところですが、現在6タイトルの永世称号を獲得しています。今年中に残る竜王を含めて全タイトルの永世称号を獲得する可能性大だそうです。
2006年7月13日にNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で放送された、羽生さんの「直感は経験で磨く」の再放送を去年見る機会がありました。
7大タイトルの全てをとった頃はまだ若く、抜群の記憶力と瞬発力で勝ち進んだのでしょう。頂点に到達した後は、ある種の迷いが生じ、その後はぱっとしない戦績(7冠制覇に比べるとですが)が続いたようです。
そんなとき、記憶力もかなり衰えていると思われる、いつも見慣れているベテラン棋士たちが将棋に打ち込む姿を見て、「才能とは、一瞬のひらめきやきらめきではなく、情熱や努力を継続できる力だ」ということに気づいたのです。それから「勝ち負けだけにこだわらず、生涯をかけ自分の将棋を極める」という決意をしたそうです。
具体的には、先を読むのではなく直感や大局感で指すことにしたのだそうです。記憶力はいずれ衰える、守るのではなく攻め続けるためには必然の道ということでしょうか。
4期連続名人で永世名人の先を越された森田さんとの今年の名人戦は、ものすごい気迫だったようですね。第3戦では、羽生さんの負け将棋と控え室での検討が打ち切られた後、驚異的な粘りで森田名人の大ポカを誘発し、50年に一度と評される大逆転劇を演じています。
勝っても負けても、羽生さんには名勝負といわれる将棋や、話題となる将棋が多いようです。
現在37才、守りに入らず、このまま攻め続けるのでしょうか。気の遠くなる道ですが・・・。
教えられることが多々ありますね。「継続は力なりか・・・」
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