sk0016 ペンキ屋さんとギター(September 14, 2005)
一週間ぶりに夢路に行きました。いつも早い社長はまだ来ていません。焼酎の水割りを飲んでいると、ほどなくペンキ屋さんが入ってきました。
ペンキ屋さんはギターの音色が好きなようで、「月の砂漠」など古い曲をいつもしんみりと聞いてくれます。前にイタリア映画「刑事」の主題歌「死ぬほど愛して」やペルー民謡の哀愁を帯びた「コンドルは飛んでいく」などをリクエストされたので、家に帰ってから探した楽譜をその日は準備してあります。大工さんが来たらギターを弾いても良いかなと思っていたのですが、何があったのかなかなか来ません。
あまり遅くまで居れないので、ではということでギターを手にとってまず調弦です。やや!かなり音が下がっています。Fママによると、ギターを弾くSさんが弾き終わった後、低音弦を緩めたそうです。なんと!!
"弾き終わった後、ギターの弦は緩めるべきか、緩めないでも良いか?"という議論があります。緩めなくても良いのが一般的だと思います。
ある材料の強度が長期間にわたってどのように低下するかを調べるのに、加速劣化試験という方法があります。例えば力を加えたり、緩めたりを繰り返して強度の低下を加速させ、短時間で結果を得ようという試験法です。
ギターを弾くときに弦を張る、弾き終わったら緩めるを繰り返すことは、正に劣化を加速させることになります。"ギターの弦は緩めてはいけない"が原則なのです。長期間弾かないで保管しておくような場合は、勿論弦を緩めておく方が良いでしょう。弦を張りっぱなしにしたためにネックが反ったとすると、それは安物で元々どうしようもないギターということになります。
Sさんに「馬鹿、間抜け!!」と言っておいてとFママに言ったところ、「大工さんに言わせる」だそうです。
ともあれ、ペンキ屋さんのリクエストに応じて一通り演奏し、そろそろ帰るかとギターをしまった途端に、大工さんが入ってきました。何と言うタイミング!「コンドルは飛んでいく」をやったと言ったら、残念がって「もう一通りやって・・・」、「来るのが遅い・・・」と話しているうちに、社長が入ってきました。社長はギター演奏があまり好みではないようで、ギターに関して話すことも何となくとんちんかんです。
これまた何と絶妙のタイミングですね。後ろ髪を引かれることなく、夢路をおいとましました。
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