gt0046 ジャズギター教則本(November 2, 2005)
ジャズギター教則本は、それこそ種々雑多なものが発売されています。最近素晴らしい教則本を手に入れました。
このホームページのギターの項の最初はgt001 インターネット講座というタイトルです。この中で、ジャズギターに関する素晴らしいホームページとして「JAZZ GUITAR STYLE MASTER」を紹介しました。
このホームページの作者が技術論を書き、模範演奏し(CD付き)、その模範演奏のコピーが載っている教則本が最近発売されました。「名曲を制覇!ジャズギター徹底講義」です。まず、ギター、ベース、ドラムスのトリオによる模範演奏が素晴らしいのです。次に素晴らしいのが、この演奏が楽譜になっており、楽譜の所々に、この部分のアドリブはこのような理屈に基づくものであるということが記されていることです。
つい最近まで上記ホームページに教則本の表紙の写真が載っていたのですが、この記事を書くときはもう消えていました。なぜか分りません。
世の中にジャズギターの理論書は幾らでもあります。有名プロギタリストの演奏コピー譜も多く出回っています。しかし理論と実際とをこのように見事に結びつけたものは、これまでになかったのではないかと感じています。
「アドリブというものは、こういう理論に基づくものですよ。例えばこのコードの部分はこのように演奏します。」ここまでは良くある教則本です。「1曲通して演奏するとこのようになります(CD)。そのコピー楽譜はこうです。ほらこの部分はこういう理屈、あの部分はこういう理屈です。理論に忠実に基づいて簡単な演奏をしているだけでしょ・・・・。」ここがすごいところです。添付されているCDの演奏はすごくカッコ良いのです。でも譜面の解説によると、ごく基本的なことをやっているだけなのです。
ギターに関してはずっと独学で、良く分らないままに理論書などを紐解いていましたが、身につかないままです。最近インターネットの記事を見るようになって、コードのアルペジオが重要そうだと感じていました。しかし練習は始めるのですが、先が見えないので、いつも中途半端で終わっていました。
この教則本に若手プロへのインタビュー記事が載っていて、次の一言が私の心臓を打ち抜きました。
「コードを深く追求していると、アドリブの練習をしなくてもアドリブが上手くなる。」
これだ!!コードのアルペジオ練習の意味がやっと分りました。その若手プロが習っていた先生は、コードのことしか指導しなかったそうです。
少ない音で如何に魅力的なアドリブをするか。薄い教則本なのですが、その内容をマスターするには何年もかかるでしょう。いや、果たしてマスターできるかどうか。今まだ最初の1曲目ですが、着地点は理解したつもりなので、かなり長く続くのではと自分で期待しています。
もっと若い頃にこのような教則本に出会っていれば、今は全く違っていたとも言えますが、年齢に関係なく時間をかけて楽しみながらできるのもアマチュアの特権です。
これが本当の60の手習いですね。
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