bg0097 午後12時10分は昼間?夜中?(February 16, 2012)
会社の通達で「午後12時10分」という記載があったので、「昼間のことなら午後0時10分のことかな?」と発言したら、「午後0時というのは日本だけの表現で、”午後”が付いているので12時10分は夜中のことではなく、明らかに昼間のことである」という方が居ました。ふう~~ん・・・??? 24時間制で表現すれば何でもないことなのですが、ネットで調べてみたら12時間制の”12時”という表現は色々と奥深い背景があるようですね。
欧米では正午の前なら必ずa.m.、正午の後なら必ずp.m.と表現するので、「12:××a.m.」なら真夜中の××分後、「12:××p.m.」なら正午の××分後なので、上の方の指摘は当たっていますね。12時ちょうどは多少の論争がありますが、「12:00a.m.」は真夜中、「12:00p.m.」は正午とするのが普通のようです。ディジタル時計では、この欧米の表示に従っているのも多いようですね。「11:59a.m.」の次は「12:00p.m.」となって繋がりが変なような気がしますが・・・。
日本の場合は、明治5年11月9日の太政官布告第337号(改暦の布告)に遡るようです。この布告によると、「午前0時(即ち午後12時)~午前12時、午後1時~午後12時」という表現が示されており、午後0時という表記はありません。この布告に従うと、「午前12時(真夜中の12時間後)は正午、午後12時は(正午の12時間後)真夜中」であり、連続性があって欧米の表現よりは合理的に思えます。
しかし、この考えを12時以降の12時××分に推し進めると問題が起こります。午前12時10分は午前12時の10分後なので、午前と言いながら実際は午後になってしまいます。国立天文台広報普及室では、このような場合は「午後0時10分」という言い方が良いとしています。この方が誤解は少ないですが、午後0時という言い方は定義上は存在しないという、なんとも歯切れの悪い状態です。
「午後12時は一日の最後を、午前0時は一日の最初を意味する。同じ瞬間ではあるが、その時刻の属する日付は異なる」という味わい深い言葉を見つけました。従って、「午後11時~午前0時」や「午後12時~午前1時」という表現は間違いではないにしても、一日の最後の1時間は「午後11時~午後12時」、一日の最初の1時間は「午前0時~午前1時」という表現すべきであると言えます。
小学校の教科書では、午前、午後とも「00時00分00秒」から始まって「12時00分00秒」に終わると記載されているようです。ただし実際に教科書でこのような教え方をしているかどうかについては、先生方から異論があるようですが。
お昼の12時は午前でも午後でもないので、「午前11時59分」→「正午」→「午後0時1分」のように表現するのが正しいという方も居るようです。時計の文字盤の一番上は「12」ではなく、「0」にすべきかも。
「今何時?」「12時10分」・・・・。正しい表現ではないような気もしますが、昼ドラを見ているときか、夜寝る前か・・・・、状況で明らかなのでそんなに目くじらを立てることでもないでしょう。
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